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「心理的安全性」をベースにしたチームビルディング研修
チームマネジメントを進める上で、今や「心理的安全性」は不可欠なキーワードのなっています。チームの心理的安全性を担保していく上で、「話しやすさ」「助け合い」「挑戦」「新奇歓迎」の4つのキーワードがありますが、概念的に理解はできても具体的な展開には様々な障壁があります。また職場リーダー個人に負担がかかっても、長続きがしなかったり、属人的な対応になってしまうので、チームとしてどのように取り組んで行くのかが重要です。研修では具体的な事例を引用してワークショップ中心で進めていきます。
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となりの陰謀論
出版社/講談社
<所感>
ここ最近、国政選挙や知事選挙のたびに、SNS上で根拠不明の陰謀論が飛び交うのを目にするようになりました。選挙結果に納得できない人々が、データも検証もなく「不正選挙だ」「裏で操られている」と断定的に書き込んでいます。しかもそれが、あたかも揺るぎない事実であるかのように拡散されていくのです。
データや社会の仕組みを全く無視した思い込み。エコーチェンバー効果による視野狭窄の極み。なぜこんなことになるのか――その疑問に答えてくれる一冊が本書です。著者の烏谷昌幸氏(慶應義塾大学教授)は、社会学の観点から陰謀論のメカニズムを丁寧に解き明かしています。特に印象的だったのは、陰謀論が「一部の変わった人だけの問題」ではなく、むしろ「誰もが陥りうる思考の罠」として描かれている点です。まさに「となりの陰謀論」というタイトルが示す通り、これは私たちすぐ隣にある現実なのだと痛感させられました。
<学びのポイント>
・陰謀論が生まれるメカニズム:複雑な現実を単純化したい欲求と、大切なものを失う剝奪感が背景にある
私たちは日々、不確実で複雑な世界を生きています。その中で「なぜこんなことが起きるのか」を説明する明快な物語を求めてしまいます。本書では、この「シンプルに理解したい」という人間の根源的な欲望が、陰謀論を生み出す第一の要因だと指摘されています。さらに、人命や地位など大切なものが失われる時、その喪失感が陰謀論への傾倒を加速させるのです。
・「民の声」と一体化するポピュリズムが、陰謀論を政治の中枢に引き込む
トランプのMAGA運動に代表されるように、支持者の不満や被害者意識を増幅させながら政治力に転換する手法は、現代のポピュリズムの典型例です。重要なのは、リーダーが民衆の感情(たとえそれが被害妄想であっても)と完全に一体化している点です。この純度の高い一体化こそが、陰謀論を政治的影響力へと変換する原動力となります。
・理性と合理性の「上澄み」の下には、常に神話的思考が潜んでいる
ナチス台頭を経験したドイツの哲学者カッシーラーは、当初陰謀論を軽視していたことを深く悔いました。彼が示した教訓は明確です。科学や理性が発達した現代社会でも、その表層の下には古い思考パターンが眠っており、社会が不安定になれば容易に表出してくるということです。日本を含む先進国においても、この構造は変わりません。
<まとめ>
本書から読み取るべき最も重要なメッセージは、「じっくり物事を考えない空気や人が蔓延してきている」という現実への警告です。人材教育に携わる立場から見れば、本書が示唆する問題は極めて深刻だと感じました。
複雑で不確実な現実を見つめる思考力、安易な単純化や決めつけを避ける批判的思考、データや事実に基づいて判断するリテラシー――これらを育てることが、今まで以上に重要になっています。DX、AI活用、ネット社会との共生が進む中で、「考えない人」を生み出さないことが、組織にとっても社会にとっても喫緊の課題なのです。
特に若手・中堅のビジネスパーソンで、新聞や本を読まず、SNSからの情報収集がメインという方にこそ読んでいただきたい一冊です。AIに頼ってばかりで考えることをせず、正邪の判断もつかない――そんな人が増えれば、組織も社会も脆弱になります。本書は、そうした未来への警告の書でもあります。
陰謀論は、「私たちのすぐ隣にあり、多くの人が影響を受けている」現代の"病"です。この病を理解し、どう向き合うかを考えることは、ビジネスパーソンにとっても必須の教養となりつつあります。206頁、990円という手頃な一冊ですが、その内容は重く、深いものがあります。SNS時代を生きる私たちすべてに向けられた警鐘として、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
ここ最近、国政選挙や知事選挙のたびに、SNS上で根拠不明の陰謀論が飛び交うのを目にするようになりました。選挙結果に納得できない人々が、データも検証もなく「不正選挙だ」「裏で操られている」と断定的に書き込んでいます。しかもそれが、あたかも揺るぎない事実であるかのように拡散されていくのです。
データや社会の仕組みを全く無視した思い込み。エコーチェンバー効果による視野狭窄の極み。なぜこんなことになるのか――その疑問に答えてくれる一冊が本書です。著者の烏谷昌幸氏(慶應義塾大学教授)は、社会学の観点から陰謀論のメカニズムを丁寧に解き明かしています。特に印象的だったのは、陰謀論が「一部の変わった人だけの問題」ではなく、むしろ「誰もが陥りうる思考の罠」として描かれている点です。まさに「となりの陰謀論」というタイトルが示す通り、これは私たちすぐ隣にある現実なのだと痛感させられました。
<学びのポイント>
・陰謀論が生まれるメカニズム:複雑な現実を単純化したい欲求と、大切なものを失う剝奪感が背景にある
私たちは日々、不確実で複雑な世界を生きています。その中で「なぜこんなことが起きるのか」を説明する明快な物語を求めてしまいます。本書では、この「シンプルに理解したい」という人間の根源的な欲望が、陰謀論を生み出す第一の要因だと指摘されています。さらに、人命や地位など大切なものが失われる時、その喪失感が陰謀論への傾倒を加速させるのです。
・「民の声」と一体化するポピュリズムが、陰謀論を政治の中枢に引き込む
トランプのMAGA運動に代表されるように、支持者の不満や被害者意識を増幅させながら政治力に転換する手法は、現代のポピュリズムの典型例です。重要なのは、リーダーが民衆の感情(たとえそれが被害妄想であっても)と完全に一体化している点です。この純度の高い一体化こそが、陰謀論を政治的影響力へと変換する原動力となります。
・理性と合理性の「上澄み」の下には、常に神話的思考が潜んでいる
ナチス台頭を経験したドイツの哲学者カッシーラーは、当初陰謀論を軽視していたことを深く悔いました。彼が示した教訓は明確です。科学や理性が発達した現代社会でも、その表層の下には古い思考パターンが眠っており、社会が不安定になれば容易に表出してくるということです。日本を含む先進国においても、この構造は変わりません。
<まとめ>
本書から読み取るべき最も重要なメッセージは、「じっくり物事を考えない空気や人が蔓延してきている」という現実への警告です。人材教育に携わる立場から見れば、本書が示唆する問題は極めて深刻だと感じました。
複雑で不確実な現実を見つめる思考力、安易な単純化や決めつけを避ける批判的思考、データや事実に基づいて判断するリテラシー――これらを育てることが、今まで以上に重要になっています。DX、AI活用、ネット社会との共生が進む中で、「考えない人」を生み出さないことが、組織にとっても社会にとっても喫緊の課題なのです。
特に若手・中堅のビジネスパーソンで、新聞や本を読まず、SNSからの情報収集がメインという方にこそ読んでいただきたい一冊です。AIに頼ってばかりで考えることをせず、正邪の判断もつかない――そんな人が増えれば、組織も社会も脆弱になります。本書は、そうした未来への警告の書でもあります。
陰謀論は、「私たちのすぐ隣にあり、多くの人が影響を受けている」現代の"病"です。この病を理解し、どう向き合うかを考えることは、ビジネスパーソンにとっても必須の教養となりつつあります。206頁、990円という手頃な一冊ですが、その内容は重く、深いものがあります。SNS時代を生きる私たちすべてに向けられた警鐘として、ぜひ手に取っていただきたいと思います。
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