VIBRANCE

突破する力


出版社: 青春出版社
著者: 猪瀬直樹

著者の猪瀬さんは、小泉内閣のときの道路公団改革委員や東京都副知事としての様々な改革で、作家としてではなく政治家、いや指導者として一気に有名になった感がある。

猪瀬作品は、以前から興味があり、この本以外にも何冊か買い込んでおいて、ようやく読み始めたところである。文庫本で180ページ程度。しかも全5章で33の短編コラムが掲載されており、あっという間に読むことができた。

対象としては20代後半から30代前半の「やる気を失ったアラサーたち」、いわゆる”ロスジェネ世代”の人たちを想定して書かれたものだと思うが、世代を超えてそのメッセージは伝わるものだと実感した。

猪瀬さん自身、大学卒業後就職活動もせずに、フリーターのような生活を続け、将来に展望を全く見いだせなかったというあたりの記述は、私自身、同じような経路を辿ってきたので、親近感がわいた。また、30代前半の頃は作家として駆け出しで、ほとんど収入もないなか、それでも将来への自己投資を惜しみなく続けてきたというあたりも、納得。自己投資=インプットをやめた時点で成果=アウトプットは見込めないからだ。

猪瀬さんのような立派な方と自身の人生を照らし合わせるのは恐れ多いが、自分自身のこの四半世紀を振り返ったときに、試行錯誤しながらもそんなに間違ってはいなかったなと、一安心したところもある。

また、改めて新鮮だったキーワード「人生はトーナメント戦ではなくリーグ戦である」。 確かに、若い頃に順調に進んでいるときに何か失敗をすると、「ああ、もうダメだ」と全てが終わったような感覚を持ったことが何度もある(そのうち立ち直るのだが)。

でも起きたことをどれだけ悔やんでも仕方がないから、前に進むしかないと思って、とにかく前に進む。

私の場合、少しひねくれたところがあるので、良い意味での「逆恨み」をして、そのリベンジスピリットだけでここまできたような気がするが、やはり大事なことは、「いかなる状況になっても、人生を力強く、真っ直ぐに生きていくための合理的な考え方」を持つことだと再認識した。

研修のとき、推薦書籍の問い合わせがあるが、若手には必読の一冊として勧めていきたい。

勿論、全ビジネスパーソンにもおすすめできる必読の一冊です。

Copyright©2010 VIBRANCE Co. All Rights Reserved.