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たった三行で会社は変わる


出版社: ダイアモンド社
著者: 藤田東久夫

著者は、業務用ラベル・バーコードで国内トップ企業の「サトー」の代表取締役である藤田社長。この会社、「三行堤報」というマネジメントシステムを筆頭に、先駆的&ユニークな制度で12期連続増配中の、知る人ぞ知る有名な会社である。

タイトルにもある、「たった三行で会社は変わる」というのは、この三行堤報というしくみのことで、1600人の社員から、毎日3行127文字の提案や報告がトップ(会長・社長)あてにあがってくるというものだ。その毎日あがってくるものを、6人のフィルタリング担当の人が40人分に絞り込み、トップにあげるもの。この日々の細かい変化を見ながら、経営の舵取りをしていくというもの。

 

筆者が目指す「変化と行動の経営」とは、日々の小さな変化に対して、いわゆる直感的なものと体系的なものの両方のアンテナを働かせながら、企業にとって正しいと思われる意思決定を下し、それを直ちに行動に移すということである。現場感覚を大事にしながら、小さい変化にいち早く対応していくことを大事にしており、事実、社内でも「変化に、惰性排除に、いち早く対応した」事例が、数多く紹介されている。

 

例えば、朝一番から「おつかれさま」はおかしいから廃止とか、制服廃止、出戻り社員大歓迎、とりあえずビールではなくとりあえずシャンパンなど、目から鱗の制度対応があり、サトーの「合理的、実践的」を通して、いろんなヒントを得ることができる。何よりも感じられるのはスピードとひらめき。これは世の中のリーダーは見習うところがたくさんあるだろう。

 

印象に残ったのは、実は「はじめに」の部分。この部分だけでも、リーダーとしてどうあるべきかという点で、読み応えのある5ページだ。まずリーダーのスタンス、腹のくくりかたで全ては決まるとの、当たり前のことが再認識できる、秀逸の「マネジメント書」である。

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