VIBRANCE

一生ものの仕事の習慣


出版社: PHP研究所
著者: 小山政彦

本書は、船井総合研究所社長である著者が、ご自身の体験を通じて築き上げた「仕事をする上で重要な“習慣”について紹介しています。国内最大手のコンサル会社の社長が執筆した本なので、さぞかし学術的で難しそうな分厚い本をイメージしがちですが・・・見開き2ページの形式で、55の「習慣・秘訣」について、新入社員をはじめ、どの階層の方が読んでも、理解しやすい書き下しがしてあります。必然的にボリュームも100ページちょっとにしかならないので、何度でも繰り返し読み返すことができる「携行できるバイブル」的なものになります。しかしながら、新入社員だけではなく、どの階層の方が読んでも多くの気づきを得ることができます。というのも、記述してある内容は、どれもごくごく「当たり前」のこと。著者は自身のことを「特別な人間ではない凡人」というだけあり、だからこそ「当たり前のことを当たり前にやりとげる難しさ」がクローズアップされてきます。その当たり前が著者の体験に基づいているものなので、説得力があります。

著者が重点をおいているのが、テクニカルではなく、心構えや姿勢などの「意識」の部分です。結局、やるもやらないも、成長するもしないも、自分次第。著者自身、家業を継いだものの訳あって家業を飛び出し36歳の裸一貫でコンサルタント業界へ。決して早くはないスタートから、頂点に上り詰めることができたのは、偏に「社会人として誰もが兼ね備えておくべき基本中の基本」に徹してきたからであると感じることができます。

また単に「行動を繰り返す」ことが習慣ではなく、結果を出すことが行動習慣の目的であるわけですから、結果がでるまで続けることの重要性も再確認しました。

また、仕事は、一人ではできません。周囲との“協働作業”であります。そういった観点から著者は、人間関係の基本である「感謝や信頼」ということをベースにして、仕事の急所について解説しています。どれだけ仕事のスキルを磨いたとしても、それは組織の中で活かされていくわけですから、「報告・連絡・相談」をはじめとするコミュニケーションの基本を大切にすることは必然です。

仕事で伸び悩んでいたり、結果がでない状況が続いているときには、改めて足下を見つめ直すということで、是非読んでいただきたい一冊です。

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