VIBRANCE

すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術


出版社: クロスメディア・パブリッシング
著者: 高橋政史

仕事柄、どうしても紙が増えてしまうこともあり、GWのような長期休みのときにはせっせと断捨離に勤しんできた。最近はマメに「スキャン→PDF化→原紙シュレッター」を行っていることもあり紙自体は少なくなった。そういった状況でのこのGW、PDF化したものも含め、データ整理をして気づいたことがあった。それは一つひとつのデータのボリュームが多いこと、端的にいうとそれぞれの資料のページ数がやたら多いことである。研修テキストなどはそれなりの必要があってかなりのページ数になることは仕方がないにせよ、企画提案書やレポートなどはもっとシンプルにできるのではないかと思うものがかなりあった。(要はボリュームだけあって中身がないということ)

複数枚にわたる資料は作成するほうも、受け取って見るほうも、それなりの時間を要する。ペーパレスが定着してきたので、今度は資料のシンプル化を推進すべく、その手の書籍を何冊か読みあさってみた。どれも参考になるものばかりであったが、今回紹介する書籍が最もページ数が少なくて読みやすかったことから(苦笑)、今回書評アップのねらいも加味して紹介することとしたい。そして今回からは、シンプル化を推進する意味でも、書評もシンプルに書き上げてみる。作成時間も30分以以内でおさめることが目標だ。

 

この書籍を通じて得られるスキルは「”仕事”のポイント(急所)を絞り込み、要点をかいつまんで整理し、1枚の紙にまとめること」である。報告書でも企画書でもそのプロセスは同じ。作者は、以下7つのフォーマットからその手法を解説している。

 

①問題・課題のポイントを3分でまとめるく「Sの付箋」 

Sの付箋とは、5つの要素である 「ターゲット(誰の)」「現状(何が)」「解決策(どのようにして)」「解決後の姿(どうなった)」「結論(で、何が言いたいか)」を明らかにすることで、solution(問題解決)が、どのようなstory(流れ)で描かれるのかを、simple(単純明快)に整理できるということ。

 

②隙間時間でも資料がつくれる「16分割メモ」

A4用紙を4回折ることで16分割する。このことで、メモ帳の「機動性」と、ポストイットの「1情報1ブロック」と、ノートの「一覧性」のそれぞれのメリットを享受したフォーマットが完成する。書き終わったらそのままスキャン。事実この形式のメモパッドがかなり売れていることは確かだ。

 

③必要な情報を短時間で抜き出すための「15分間キラーリーディング」

その本から学ぶこと(テーマ)を予め決めておき、そのテーマにひっかかるキーワードを16ピックアップする(②の16分割メモを使う)16このキーワードから最も重要だと思ったもの3つに絞り込み、その3つからテーマについての答えをひと言で要約する。

 

④身の回りをスッキリさせる「1枚引き継ぎマップ」

いわゆる断捨離のベースになるもの。「使わない、大事でない」という基準を明確に決め、それに基づき捨てていく。おそらくこの基準の決め方がカギになってくるが、「とりあえず、とっておく」や「いつか使うかも」は捨てても間違いない。

 

⑤打ち合わせや会議の効率を高める「マッピング・コミュニケーション」

会議で決めるべきことを「チャート(図面)」で共有し、予めそれを見える化して、そのチャートに基づいて話し合いを進めていく。実際、この手法については、私の顧客先ではいくつも導入しており成果がでてきている。

 

⑥論理的な企画書や報告書が作成出来る「1・2・3マップ」

ロジカルに伝えるため要素は以下の「1・2・3」である。

1メッセージ→結論ズバリ・ひとことで言うとどういうことなのか

2W1H(WHAT・WHY・HOW)→ 何を・なぜ・どのようにを優先的に

3つのポイント→3点で紹介されると覚えやすい(世の中の広告はほとんどそう)

 

⑦報告やプレゼンで説得力を生む「物語プレゼンテーション」

3幕構成のストーリー「何が、どのようにして、どうなった」

第1幕→「現状」「変化」「問い」 でひきつける

(例)業績不振の会社が→ある企業再生プログラムを導入した→さあ、どうなったか

2幕→3つの階段を設定する

(例)こうして→ああして→こうなった

第3幕はワンメッセージでしめくくる

(例)この企業再生プログラムの内容、一見の価値あり!

 

以上である。参考になっただろうか。

「この書評がそうなってないじゃないか!」とお叱りがありそうだが(苦笑)

いずれにせよ、「量より質」を追求することは改めて重要であると感じた。

Copyright©2010 VIBRANCE Co. All Rights Reserved.