プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか ✕ プロフェッショナルの条件 いかに成果をあげ、成長するか 出版社/ダイヤモンド社 著 者/P・F・ドラッカー マネジメントの神様、P・ドラッカーの著作の中から、個人の生き方、働き方に関する論考を抜粋してまとめた一冊です。<学びのポイント>●今後ホワイトカラーが成果をあげるには以下の3つのポイントが大事である。・目標とビジョンをもつ・神々が見ていると考える・新しい仕事が求めるものを考える●物事を成し遂げる上で大事なことは自身の「強み」を知ること。●成果をあげるための秘訣は「集中」。●真に意味のある仕事に集中するためには、生産的でなくなった仕事を捨てる、そのために仕事を定期的に見直す。●若い頃に在籍した組織が永遠に存続するとは限らない。よって第2の人生、第2の仕事をもつことが重要となる。私的にはやはり「集中」「捨てる」といったことを以前より提言していること。やはり見極めが大事なんだなと改めて感じました。 ビジョナリーカンパニー ✕ ビジョナリーカンパニー 出版社/日経BP社 著 者/ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス 経営者でなくても、自社にコミットしている人であれば、必ず「いい会社をつくりたい」と思うはずである。その「いい会社」とは何かを考える上で、参考になる書籍です。「ビジョナリー・カンパニー」とは、優れたビジョンを持ち、同業他社からも尊敬される、卓越した企業のことを指します<学びのポイント>●ビジョナリー・カンパニーの創業者は、売れる商品やサービスをリリースすることよりも、ビジョナリー・カンパニーといわれる会社になることに重きをおいている。究極の作品は会社である。●ビジョナリー・カンパニーの経営者はカリスマとは程遠い人物である。●ビジョナリー・カンパニーの根底にあるものは「基本理念を維持しながら、進歩を促す」●そのためにビジョナリー・カンパニーは行っていることは次の5つ①社運を賭けた大胆な目標を持つ②カルトのような文化を持つ③大量のものを試して、うまくいったものを残す④生え抜きの経営陣を持つ⑤決して満足しない個人的に印象に残ったのは、カルトのような文化を持つという点で、ビジョナリー・カンパニーは、誰にとってもいい職場であるとは言えないこと。ビジョナリー・カンパニーは自分たちの性格、存在意義、達成すべきことを明確にしているので、自社の厳しい基準に合わない社員や合わせようとしない社員が働ける余地は少ないことでした。 ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則 ✕ ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則 出版社/日経BP社 著 者/ジェームズ・C・コリンズ、ジェリー・I・ポラス 世界的なベストセラー『ビジョナリー・カンパニー』の続編。本編は「良い企業」が「偉大な企業」になるためのプロセスを追求した1冊<学びのポイント>●「そこそこ良い実績」から「偉大な実績」を上げた企業には、次の6つの点が他の企業とは違っていた。①「偉大な企業」へ飛躍した企業は全て、転換期に「第5水準のリーダー」―― 個人としての謙虚さと、職業人としての意思の強さを併せ持つ人物が活躍している。②偉大な企業へと導くリーダーは、「誰を選ぶか」をまず決めて、その後に「何をすべきか」を決める。ビジョンも、戦略も、組織構造も、適切な人材を選んだ後に考える。③飛躍した企業は、自社が置かれている厳しい現実を直視する。それゆえ、正しい決定を下すことができる。④人は、「狐型」(複数の目標を同時に追求し、複雑な世界を複雑なものとして理解する)と、「針鼠型」(複雑な世界を基本原理で単純化し、全ての行動を決める)に大別できる。飛躍した企業の経営者は、全員が「針鼠型」である。⑤飛躍した企業は、確立した単純明快な原則を守り、それに合わないことはやらないなど、「規律の文化」を築いている。⑥飛躍した企業は、技術の流行に乗らず、自社に合う技術を慎重に選ぶ。そして、その分野の技術の利用で先駆者となる。個人的には、誰を選ぶかが先で、その後に何をすべきかを決めるということ。適切な人を選べば、動機付けや管理も必要がなくなるということです。 ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する ✕ ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する 出版社/ランダムハウス講談社 著 者/W・チャン・キム、レネ・モボルニュ 既存の市場は消耗戦「赤い海(レッドオーシャン)」である。それではなく未開拓の市場「青い海(ブルーオーシャン)」を生み出すための具体的な手法を解説した一冊です。<学びのポイント>●ブルー・オーシャンを創造するためには、次の3つの分析手法を用いて分析を行う必要がある。・戦略キャンバス・・・既存の市場を分析する・4つのアクション・・・買い手に提供する価値を見直す・アクション・マトリクス・・・4つのアクションを補う●優れたブルー・オーシャン戦略は「メリハリ」「高い独自性」「訴求力のあるキャッチフレーズ」という3つの特徴を持つ。●ブルー・オーシャン戦略を策定する際は、次の4原則に従う。①市場の境界を引き直す②細かい数字は忘れ、森を見る③新たな需要を掘り起こす④正しい順序で戦略を考える個人的には「4つのアクション」で重要なことは、「取り除く」「付け加える」というプロセスによって、競争要因そのものを刷新して、従来の競争ルールを無効にすることという点が印象に残りました。 競争の戦略 ✕ 競争の戦略 出版社/ダイヤモンド社 著 者/マイケルポーター <学びのポイント>●業界の競争状態を決める要因は、次の5つである。①新規参入の脅威②既存競争業者の間の敵対関係の強さ③代替製品からの圧力④買い手の交渉力⑤売り手の交渉力●5つの競争要因に対処し、他社に打ち勝つための基本戦略は、次の3つである。①コストのリーダーシップ②差別化③集中●競争戦略の策定においては、豊富なデータに基づく「競争業者分析」が不可欠である。●競争業者分析においては、次の4つの要素を把握する。競争業者の「将来の目標」「自社の立場についての仮説」「現在の戦略」「能力」●競争業者分析によって、自社にとって最も有利な競争分野はどこか」ということが推測できる個人的には、他社に勝つための戦略である「差別化」を入念に検討する必要があると思いました。複数の点からの差別化が理想ですが、まずは「ここは他社に負けない」というところを徹底的に磨き上げるべきだと感じました。 マネジメント【エッセンシャル版】 基本と原則 ✕ マネジメント【エッセンシャル版】 基本と原則 出版社/ダイヤモンド社 著 者/ピータードラッガー 経営の神様ピータードラッカーが、経営学の集大成『マネジメント』から重要な部分を抜粋した1冊。マネジメントの課題と責任と実践に関わる基本と原則を、総合的に解説しています。<学びのポイント>●企業の目的は1つ、それは「顧客の創造」である。●企業は、顧客を創造するための、2つの基本的な機能を持つ。マーケティングとイノベーションである、●組織で共通のものの見方、方向づけ、努力を実現するには、「我々の事業は何か。何であるべきか」を定義する必要がある。●「我々の事業は何か」と問う時の出発点は顧客である。まず「顧客は誰か」「顧客は何を買うか」と問わねばならない。●事業の定義は、目標に具体化すること。目標設定の中心もマーケティングとイノベーションである。●未来は予見できない。従って、戦略的な計画が必要である。個人的には「顧客は誰か」の部分です。私たちのような中小企業は、ターゲットを明確にしないと、結局は戦略がブレブレになってしまうと感じました。 企業変革力 ✕ 企業変革力 出版社/日経BP社 著 者/ジョンコッター 企業変革に関する多数の失敗事例を分析し、それらの失敗から導き出された「8段階の変革プロセス」をわかりやすく解説した1冊です。<学びのポイント>大変革を成功させるには、次の「8つのプロセス」を段階的に実施しなければならない。①危機意識を高める全従業員が積極的に取り組めるよう、危機意識を高めるようにする。②連帯チームを築くそんな優秀な人でも1人で大変革はできない。信頼できるメンバーと「連帯チーム」を構成する。③ビジョンと戦略を生み出す組織を動かすには、わかりやすいビジョンと戦略を明確にする必要がある。④ビジョンを周知徹底するビジョンはあらゆる機会を利用して繰り返し伝え、周知徹底する。⑤従業員の自発を促す組織や人事、制度を変えて、従業員をエンパワーメントする⑥短期的成果を実現する短期的な成果を上げ、変革が着実に進んでいることをアピールする⑦さらに変革を進める新プロジェクトを立ち上げや新しい変革推進者を登用する⑧新しい行動様式を企業文化に定着させる新しい行動様式が企業文化に根づくまで、周知徹底する個人的には「短期的成果を実現する」ことは重要かと思います。マイルストーンを決め、スモールステップで前進していることを関係者全員で体感しないと、モチベーションは上がらないなと思います。 指導者の条件 ✕ 指導者の条件 出版社/PHP研究所 著 者/松下幸之助 松下幸之助氏が著名な指導者の事例を引用し、指導者に必要な考え方や姿勢、行動について解説したリーダーシップの名著です<学びのポイント>●指導者は、感情や利害に囚われずに、物事をあるがままに見ることに努めること●指導者にとって大事なことは、志を立て、その志を持ち続けること。そのためには絶えず自らを刺激する。●指導者は1%でも可能性が残っている限り最後まで諦めてはならない。●人は自主性を持って仕事をして初めて成長する。故に部下の自主性を引き出すことが重要である●指導者は失敗したときは「敗因は全て我にあり」という考えを持つこと。●自分の正しいと信じる方針を貫くためには、非難などに耐える忍耐心が必要である。●人を使うコツは、信頼して仕事を任せることである。●最後に人を動かすものは誠実さである。●人は目標が示されると、その目標に向かって知恵と力を結集させるものである。個人的にはやっぱり「誠実さ」が最も大事なのかなと思いました。尊敬する吉田松陰も「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」という名言を残しています。最後はそこかなと思いました。 イノベーションの競争戦略 優れたイノベーターは0→1か? 横取りか? ✕ イノベーションの競争戦略 優れたイノベーターは0→1か? 横取りか? 出版社/東洋経済新報社 著 者/内田和成 近年日本企業から「イノベーション」が生まれない理由を「イノベーションの本質」がわかっていないとういう角度から分析。技術革新=イノベーションではない。「顧客の暮らしを変えること」こそが本質として、そこに向けた行動変容のメカニズムを解説した一冊です。<学びのポイント>●イノベーションとは、これまでにない価値の創造により、顧客の行動が変わることである。●イノベーションを引き起こす源泉は、次の3つである。・社会構造 ・心理変化 ・技術革新これらを「イノベーションのドライバー(トライアングルドライバー)」と呼ぶ●イノベーションは、①トライアングルでドライバーを捉える、②ドライバーをてこに新しい価値を創造する、③顧客の態度が変容する、④顧客の行動が変容する、という4ステップで起こる。この創出プロセスを「イノベーションストリーム」と呼ぶ。●行動変容を起こす者と、価値創造を実現する者が、同じとは限らない。新しい価値を創造しても、顧客の行動をどう変えるのかという広い視野がないと、イノベーターにはなれない。逆に言うと、新しい価値を創造できなくても、顧客の行動変容と実現したいことを明確にすれば、イノベーターになれる。●イノベーションの達成後、その行動変容をベースに新たなイノベーションを生み出すことができる。この「イノベーションの連続」で重要なのは、「行動変容」→ 新たな「ドライバー」を見立てる →「価値創造」とプロセスを進めていくことだ。個人的には、イノベーション達成後に新しいイノベーションを生み出す「連続的イノベーション」は日本企業の伝統的な強みですので、意識すべき点だと思いました。 学習する組織 システム思考で未来を創造する ✕ 学習する組織 システム思考で未来を創造する 出版社/英治出版 著 者/ピーター・センゲ 環境変化の激しい昨今、組織としてどのように適応し、学習・進化し続けていく「学習能力」についての考え方と手法を解説した1冊です。<学びのポイント>経営に失敗した企業は、事前に苦境に陥っている状況が見られるが、たいていそれは見過ごされる。それは組織が「学習障害」に陥っているからである。そうならないためにも「学習する組織」を創らなければならない。●「学習する組織」を築く上で必要な要素は、次の5つである。①システム思考「システム思考」は、相互関係、全体を見るための枠組みである。複雑な状況の根底にある構造を見る上で欠かせない。②自己マスタリー「自己マスタリー」は、個人の成長と学習のための理論と手法を意味する。学習する組織の精神は 、高度な自己マスタリーに達した人たちの、たゆまぬ学びの探求から生まれる。③メンタル・モデル「メンタル・モデル」とは、世の中とはこういうものだという心に染みついたイメージのこと。新しい見識を実行に移せないのは、その見識が、世の中とはこういうものだという心に染みついたイメージと対立するから。学習する組織を築く際は、これを検証し、改善することが大切である。④共有ビジョン「共有ビジョン」とは、組織中のあらゆる人々が思い描くイメージのこと。これがあることによって、学習の焦点が絞られ、そして学習のエネルギーが生まれる。⑤チーム学習「チーム学習」は、メンバーが望む結果を出せるよう、チームの能力を揃え、伸ばすプロセスである。「ダイアログ」と「ディスカッション」を習得する必要がある。個人的に感じたのは「メンタルモデル」に影響されている組織が多いということ。自分たちの了見だけで捉えると、思考停止が続いてしまう。新たなことに取り組む前に、自分たちのものの捉え方、考え方をきちんと分析しないといけないと痛感しました。 ハーバード流マネジメント講座 90日で成果を出すリーダー ✕ ハーバード流マネジメント講座 90日で成果を出すリーダー 出版社/翔泳社 著 者/マイケル・ワトキンス 主要顧客某社で人事異動がありました。旧知の方より異動のご挨拶メールを頂戴しまして、新天地での職場変革や成果創出への意気込みを感じました。昔からよく「異動してから最初の3ヶ月(90日)が勝負」とよく言われます。この期間をどう乗り切るかで今後が決まるということですが、では3ヶ月(90日)の間にやるべきことはどういったことなのか? リーダーのキャリア移行を支援する著者が、新任管理職がおさえておくべきガイドラインをレクチャーしています。<学びのポイント>・組織運営において必要な知識を、誰から(どこで)どのように学べばよいかを把握する・自分の置かれた状況を把握しそれに合った戦略を立てる。・新しい上司と積極的、継続的に会話して信頼関係を築く。・短期的に成果がでるような案件をつくり、メンバーと協働で取り組む・組織構造の4つの要素(戦略的方向性、構造、コアプロセス、スキルベース)を分析する。・メンバーの強みを引き出し、それに合った仕事を与える・ビジョン達成に向けてのキーマンを見極め、巻き込むためのシナリオを立てる・自己管理に日々取り組む。個人的に大事だと感じたのは「新しい上司との関係構築」です。新天地では、慣れないことやわからないことも多く最初は”手探り状態”が続くと思います。そんな状況で、どこで勝負をかければいいか、メンバーにどんな働きかけをすればいいか、それを俯瞰的に判断できるのはやはり上司です。マメな「報・連・相」で信頼関係を築き、自分の見方(後ろ盾)にすることは必須かと思います。またマメな報・連・相によって、上司の方針や判断基準も早期に理解できるので、チーム方針や優先順位へのズレも少なくなり、結果としてとるべきアクションにムダが少なくなると思います。上司をいかにして取り込むか、スタートダッシュで時間をかけたいところです。 1位思考 ✕ 1位思考 出版社/ダイアモンド社 著 者/猿渡歩 ガジェット好きで出張の多い私は、バッテリーや充電器でコスパのいいものを常に買い求めてきましたが、そのお気に入りなのが「アンカー・ジャパン」創業9年目で売上300億円、オンライン市場ではシェア1位を獲得しています。後発ながらも競争を勝ち抜く極意はどこにあるのか。躍進の背景にある習慣と思考、CEO自らが語った一冊です。<学びのポイント>・事業継続のために「負けないゲーム」をする。コア事業で利益を上げつつ新事業を立ち上げる。・レッドオーシャンの中で、差別化できる強みを見つける。また、それを常にお客様目線で磨き続ける。・製品は「永遠のベータ版」と捉え、開発・発売後も常にアップデートを継続し、バリューを生み出す・お客さまと直接コミュニケーションを取り、意見を聞き、製品に反映する。・意思決定をすばやく行う。経営者が下す意思決定の数が、メンバーの成果、成長につながる。・ちょっとしたことにこだわり続け、100%を目指す。それがやりきれたときに、圧倒的な強みになる。・1%にこだわる習慣を組織全体に定着させる。そうすることで、皆で高め合い、前向きに成長していく集団になる。個人的には、「永遠のベータ版をアップデートし続ける」「お客さまの声を聞く」「小さなこと(1%)にこだわる」等、シンプルなことばかりですが、継続してやり続けることが案外難しいことを大事にしているんだなと感じました。 1 2 >