出張で熊本を訪れる機会がありました。
熊本にお住まいの、高校の先輩のご配慮で、熊本城近辺を案内していただきました。
写真のように城壁は無惨にも崩れ落ち、復旧は未着手といっても過言でない状況でした。
元々の熊本城下を知っている私からすると、胸が締め付けられるような思いでした。
熊本城エリアは、これまでの経緯から、管轄が国や県に別れています。
そういったことも、復旧がなかなか進まない要因の1つでもあるようです。
重要文化財でもありますので、入念な事業計画も必要だとは思いますが
トップダウンでどんどん進めていかないと、あっという間に歳月は過ぎていくような気がします。
聞くところによると、崩れた城壁の修復は、以前に撮影された写真をもとに
一つひとつ組み込んでいくらしいのですが、気の遠くなる作業だと思います。
ましてや崩れ落ちた城壁の石は形が変わっているので、そう簡単にはいかないはずです。
一節には30年、いや50年はかかるといわれております。
間違いなく、ゼロからやったほうが、早くて安く済むはずですが
あえて、時間をかけて、復旧大事業に挑戦していくようです。
それこそが、熊本城への、先人への、熊本城を支援する人々への
リスペクトということになるようです。
やはり大事なことは、関わる人の気持ちなんだと思いました。
「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」の言葉を思い出しました。